作者について
私、前田忠一の作家としてのスタートは何と言っても二科展彫刻部に出品したことだろうか。
当時全国の美術大学あるいは私塾の美学校からの出品者などが競って出品しており毎年緊張の中に華やかさや高揚感もある中で、彫刻とは何か、自己の表現とは何か、出品者仲間の作家達に随分教わった。
賞も特選に始まり、二科賞、会員賞、ローマ賞と、受賞のたびに励まされ次の制作に向かう原動力となった。
並行して日動画廊の主催する昭和会に出品したり、声のかかった個展、グループ展と発表を続け、その都度の心の動きを形にして制作。
そして、郷里である熊本県玉名市の国体のモニュメント制作に繋がるのだが、
現在は制作の拠点である地元玉川学園への想いなどを含め作品を造り続けている。